さて、前回、損得「だけ」で
勉強をするしないという判断をしない方が良い
ということについて述べました。
そうは言っても、勉強になかなかやる気が起きないということはあるかと思います。
そんな時にどう考えたり、どう行動すればいいのか考えてみたいと思います。
まず、考え方の問題としてソーヤー効果とゲーミフィケーション、
次に、行動の問題として作業興奮と短時間集中の話を紹介します。
■ソーヤー効果
上と逆の話もあります。
これもモチベーション3.0で紹介されていた話ですが
トム・ソーヤーの話です。
あるとき、トムは壁のペンキ塗りをやらされることになります。
壁は大きいし、作業は単調だし、服は汚れそうだし、
普通に考えたら相当面倒くさい。
そこで、トムは一計を案じます。
友達がやってくるのを見計らって
超楽しそうにペンキを塗り始めるのです。
はじめは、友達はトムに対し、
「ペンキ塗りやらやらされちょっしー」
みたいな感じで馬鹿にしますが
トムは「何言っちょっとやー、これてっげ楽しいっちゃじー」
っていう感じで楽しいことをアピールします。
そうすると、友達は「ちょっとやらせてくいやん」
といった感じでやらせてもらおうとしますが
そこはトム、「いややがー。これおもしりいっちゃもん」
っていう感じでなかなか最初はやらせません。
そうしてじらしたあげくに友達にやらせたところ
友達は楽しんでペンキ塗りを始めたという話です。
これを踏まえて「ソーヤー効果」と名付けているわけですが、
同じことをやるにしても、楽しんでやれば「遊び」になるし、
つまらんと思ってやれば「仕事」になるっていう話です。
勉強も、やらされてやるもんだと思わんで
楽しんでやれるようにしたらいいっちゃないかなと思います。
まあどう楽しむかっていうところが次の課題になりますが。
そこで気になっているのが、
勉強って何で楽しくないんですかね?
そして、楽しくないならどうやったら楽しくなるんですかね?
このあたりの問いを考えていけばヒントが見つかるような気がします。
僕は僕なりに予想するところはあるんですが
このへんはいろんな考えがあると思うので
今度五ヶ瀬に行った時にでも生徒に聞いてみたいですね。
あとはもしブログ読んでる人がいて
勉強が楽しくない理由について思い当たることがあれば
コメントでももらえると嬉しいです。
■ゲーミフィケーション
さて、勉強を楽しむという観点で参考になりそうな考え方として
もう1つ「ゲーミフィケーション」という考え方を紹介します。
これ、最近流行っています。
(少なくともIT業界では結構聞くようになってきました)
これはどういう考え方かというと
ゲームの要素を会社や仕事、その他さまざまな活動に取り入れれば
もっと人のやる気を引き出して成果を上げられるのでは
という考え方です。
これは結構学校での勉強にも当てはまると思うんですね。
僕は学校の勉強って結構ゲーム的だなと思っています。
「参考書」という「攻略本」があって
「宿題」という「ザコキャラ」を倒して「経験値」を積み
「テスト」という「ボス」を倒すみたいなイメージです。
「大学受験」は「ラスボス」って感じですかね。
あと、人によって得意な教科が違うっていうのも
魔法が得意なキャラがいたり、武器攻撃が得意なキャラがいたりと
いった得手不得手に通じるものがあるようにも思います。
学校の勉強って、ステップをおっていけば必ずできるようになる、
つまり、やり方さえ分かればできるようになっています。
もちろん得意不得意はありますが、正解が決まっています。
そういう意味ではかなり達成感が得られやすい構造になっています。
うまくやればやっただけできるようになる、
これはある程度までは面白いんじゃないかなと思います。
問題はどうやってそのやり方を身につけたりコツを知るかってことですが
それは参考書もあるし、何より先生や先輩に聞くと良いでしょう。
例えば、小学校の足し算引き算くらいは大体できる人が多いと思います。
もし中学校や高校の数学で何かにひっかかっているなら、
できるところ(小学校の算数)からどうやってステップアップして
勉強していけば良いかをなぞり直せばいいと思います。
ロールプレイングゲームで言えば、
敵が強くて次の町に行けないなら、
前の町の周辺に戻って経験値稼ぎをし直すイメージですね。
あとこういうスピーチをしている人がいます。
セス・プリーバッチ 「世界を覆うゲームレイヤを作る」
成績表をABC評価じゃなくて
レベルにしたらもっとモチベーション上がるんじゃないか
っていう提案をしています。
そんな感じでゲームだと思ってやれば結構面白いんじゃないかなとも思います。
■作業興奮
上の話は考え方の話なので
依然としてそうは言ってもなーというところはあるかもしれません。
そこで、もう少し具体的な方法を紹介します。
なお、今から紹介するのは
「脳と気持ちの整理術―意欲・実行・解決力を高める」
という本に書いてある内容をベースにしていますが
脳に関する他の本でも書いてある内容です。
まず、「作業興奮」についてです。
「作業興奮」というのは、脳の働きで
何かをやり始めると、脳が興奮し始めて
それに対するやる気が出るという仕組みです。
やる気とかっていうのは脳の働きに関係しますが
脳の働きは思ったよりも身体の影響を受けています。
「作業興奮」もそれをよく表していて、
頭の中でいろいろやる気を出そうと考えてても
身体的に良いコンディションになかったり、
身体の方が活動していないとやる気が出ないことはしょっちゅうあります。
具体的には、宿題をやる気がなかなか出なくて
やりだすまでにすごい時間がかかったとしても
意を決してやり始めると、意外と一気に仕上げてしまう
そんなことってないですかね?
僕は結構ありました。
仕事でも、やる気が出ない作業ってあるんですが
そういう時は無理にやりだしてしまうという方法をとっています。
勉強をする気にならないときは、とにかく机に向って、
少しでも興味が湧く問題、簡単な問題からでもいいから解きなさい
といった意見が紹介されています。
これは結構当てはまると思います。
やる気が出ないのは、やらないからやる気が出ないんです。
やる気が出てからやろうと思うのではなく
やる気が出ないからこそやってみる、
そうすることによってやる気が出て作業も進むという良い循環に持っていけます。
■「短時間の集中」×「多数」
あと、別の考え方として、
大変な仕事をするときには「助走」が要る
という考え方が紹介されています。
まず簡単な仕事をたくさんやって短時間の集中を重ねる
そうするともっと長い時間の集中に耐えられるような脳の状態ができるんです。
つまり、難しい問題をいきなりやろうとすると
頭に入らずやる気がすぐ失われてしまいますが、
簡単な問題をいくつかやってから取り組むとやる気が維持できると思います。
例えば、英語をやるのであれば
発音記号とか穴埋めとか比較的すぐできる問題をやった後に
長文読解とかに取り組んだ方がやる気が出ます。
今気づいたんですが、テストの問題のつくり方もそうなってますよね。
そういうことも考慮されてんのかなー。
ひとまずそんな感じです。
次回は、これまで述べてきたことを踏まえて
現状の学校教育、特に五ヶ瀬中等教育学校での教育について
整理してみたいと思います。
勉強をするしないという判断をしない方が良い
ということについて述べました。
そうは言っても、勉強になかなかやる気が起きないということはあるかと思います。
そんな時にどう考えたり、どう行動すればいいのか考えてみたいと思います。
まず、考え方の問題としてソーヤー効果とゲーミフィケーション、
次に、行動の問題として作業興奮と短時間集中の話を紹介します。
■ソーヤー効果
上と逆の話もあります。
これもモチベーション3.0で紹介されていた話ですが
トム・ソーヤーの話です。
あるとき、トムは壁のペンキ塗りをやらされることになります。
壁は大きいし、作業は単調だし、服は汚れそうだし、
普通に考えたら相当面倒くさい。
そこで、トムは一計を案じます。
友達がやってくるのを見計らって
超楽しそうにペンキを塗り始めるのです。
はじめは、友達はトムに対し、
「ペンキ塗りやらやらされちょっしー」
みたいな感じで馬鹿にしますが
トムは「何言っちょっとやー、これてっげ楽しいっちゃじー」
っていう感じで楽しいことをアピールします。
そうすると、友達は「ちょっとやらせてくいやん」
といった感じでやらせてもらおうとしますが
そこはトム、「いややがー。これおもしりいっちゃもん」
っていう感じでなかなか最初はやらせません。
そうしてじらしたあげくに友達にやらせたところ
友達は楽しんでペンキ塗りを始めたという話です。
これを踏まえて「ソーヤー効果」と名付けているわけですが、
同じことをやるにしても、楽しんでやれば「遊び」になるし、
つまらんと思ってやれば「仕事」になるっていう話です。
勉強も、やらされてやるもんだと思わんで
楽しんでやれるようにしたらいいっちゃないかなと思います。
まあどう楽しむかっていうところが次の課題になりますが。
そこで気になっているのが、
勉強って何で楽しくないんですかね?
そして、楽しくないならどうやったら楽しくなるんですかね?
このあたりの問いを考えていけばヒントが見つかるような気がします。
僕は僕なりに予想するところはあるんですが
このへんはいろんな考えがあると思うので
今度五ヶ瀬に行った時にでも生徒に聞いてみたいですね。
あとはもしブログ読んでる人がいて
勉強が楽しくない理由について思い当たることがあれば
コメントでももらえると嬉しいです。
■ゲーミフィケーション
さて、勉強を楽しむという観点で参考になりそうな考え方として
もう1つ「ゲーミフィケーション」という考え方を紹介します。
これ、最近流行っています。
(少なくともIT業界では結構聞くようになってきました)
これはどういう考え方かというと
ゲームの要素を会社や仕事、その他さまざまな活動に取り入れれば
もっと人のやる気を引き出して成果を上げられるのでは
という考え方です。
これは結構学校での勉強にも当てはまると思うんですね。
僕は学校の勉強って結構ゲーム的だなと思っています。
「参考書」という「攻略本」があって
「宿題」という「ザコキャラ」を倒して「経験値」を積み
「テスト」という「ボス」を倒すみたいなイメージです。
「大学受験」は「ラスボス」って感じですかね。
あと、人によって得意な教科が違うっていうのも
魔法が得意なキャラがいたり、武器攻撃が得意なキャラがいたりと
いった得手不得手に通じるものがあるようにも思います。
学校の勉強って、ステップをおっていけば必ずできるようになる、
つまり、やり方さえ分かればできるようになっています。
もちろん得意不得意はありますが、正解が決まっています。
そういう意味ではかなり達成感が得られやすい構造になっています。
うまくやればやっただけできるようになる、
これはある程度までは面白いんじゃないかなと思います。
問題はどうやってそのやり方を身につけたりコツを知るかってことですが
それは参考書もあるし、何より先生や先輩に聞くと良いでしょう。
例えば、小学校の足し算引き算くらいは大体できる人が多いと思います。
もし中学校や高校の数学で何かにひっかかっているなら、
できるところ(小学校の算数)からどうやってステップアップして
勉強していけば良いかをなぞり直せばいいと思います。
ロールプレイングゲームで言えば、
敵が強くて次の町に行けないなら、
前の町の周辺に戻って経験値稼ぎをし直すイメージですね。
あとこういうスピーチをしている人がいます。
セス・プリーバッチ 「世界を覆うゲームレイヤを作る」
成績表をABC評価じゃなくて
レベルにしたらもっとモチベーション上がるんじゃないか
っていう提案をしています。
そんな感じでゲームだと思ってやれば結構面白いんじゃないかなとも思います。
■作業興奮
上の話は考え方の話なので
依然としてそうは言ってもなーというところはあるかもしれません。
そこで、もう少し具体的な方法を紹介します。
なお、今から紹介するのは
「脳と気持ちの整理術―意欲・実行・解決力を高める」
という本に書いてある内容をベースにしていますが
脳に関する他の本でも書いてある内容です。
まず、「作業興奮」についてです。
「作業興奮」というのは、脳の働きで
何かをやり始めると、脳が興奮し始めて
それに対するやる気が出るという仕組みです。
やる気とかっていうのは脳の働きに関係しますが
脳の働きは思ったよりも身体の影響を受けています。
「作業興奮」もそれをよく表していて、
頭の中でいろいろやる気を出そうと考えてても
身体的に良いコンディションになかったり、
身体の方が活動していないとやる気が出ないことはしょっちゅうあります。
具体的には、宿題をやる気がなかなか出なくて
やりだすまでにすごい時間がかかったとしても
意を決してやり始めると、意外と一気に仕上げてしまう
そんなことってないですかね?
僕は結構ありました。
仕事でも、やる気が出ない作業ってあるんですが
そういう時は無理にやりだしてしまうという方法をとっています。
勉強をする気にならないときは、とにかく机に向って、
少しでも興味が湧く問題、簡単な問題からでもいいから解きなさい
といった意見が紹介されています。
これは結構当てはまると思います。
やる気が出ないのは、やらないからやる気が出ないんです。
やる気が出てからやろうと思うのではなく
やる気が出ないからこそやってみる、
そうすることによってやる気が出て作業も進むという良い循環に持っていけます。
■「短時間の集中」×「多数」
あと、別の考え方として、
大変な仕事をするときには「助走」が要る
という考え方が紹介されています。
まず簡単な仕事をたくさんやって短時間の集中を重ねる
そうするともっと長い時間の集中に耐えられるような脳の状態ができるんです。
つまり、難しい問題をいきなりやろうとすると
頭に入らずやる気がすぐ失われてしまいますが、
簡単な問題をいくつかやってから取り組むとやる気が維持できると思います。
例えば、英語をやるのであれば
発音記号とか穴埋めとか比較的すぐできる問題をやった後に
長文読解とかに取り組んだ方がやる気が出ます。
今気づいたんですが、テストの問題のつくり方もそうなってますよね。
そういうことも考慮されてんのかなー。
ひとまずそんな感じです。
次回は、これまで述べてきたことを踏まえて
現状の学校教育、特に五ヶ瀬中等教育学校での教育について
整理してみたいと思います。
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