五ヶ瀬中等教育学校2004年卒業生の
甲斐考太郎さんのインタビューの続きです。
前回は、会社や業界の状況や、
宮崎と東京の違いなどについて聞きました。
今回は、会社を辞めて起業する経緯について聞いていきます。
中華街を歩く 看板には「栗の押し売りにはご注意」 のただし書き |
タイミングですね。就職する時に、宮崎のために何かやりたいという気持ちと、何か面白いことがやりたいっていうざっくりとした思いがありました。そういうのがあって、働きながらも、何かやりたいなとモヤモヤしてたんですよ。その答えが徐々に明るくなってきたっていうのがあって、ここで退職しよう、自分で挑戦してみようっていう気持ちになりました。
―それは具体的にはどういう方向に?
観光とか旅行という分野で仕事をやりたいと思っています。それは何でかっていうと、僕は旅行が人間を幸せにすると思っているんです。
皆さん旅行に行かれたことがあるから分かると思うんですけど、旅行は視野を広げて自分を客観的に見る機会になります。自分と別の世界の人を比べて、自分が恵まれているところ、恵まれていないところを実感できるんです。それによって人々は幸せを感じると思うんです。そういうところに貢献したいという気持ちがすごくあります。
―例えば、五ヶ瀬中等教育学校の学生に旅をさせるとしたらどういうプランにする?
インドとかに連れていきたいですねー。
―なんでインド?
常識とかが簡単に覆されるじゃないですか。自分も行ってそうだったんですけど。まず人が信用できないとか、街が汚いとか(笑)わかりやすく世界が違うところに連れていきたいですねー。
―そういった旅についての話は自分が経験したところからきてるの?
そうですね。
―それを自分がバックパッカーとかをやって感じて満足するだけでなくて、他の人も巻き込んで経験してほしいっていうのはどういうところから来てるの?
うーん…自分がそういう経験をしたので他の人にも経験してほしいっていう単純な気持ちですね。
―でもそれは自分で旅行をするだけの人と、事業にしたいっていう人の間の決定的な違いじゃないかな。それはどういう事業にしていこうと思ってるの?
まずはインターネットの世界で事業をおこそうと思っていて、ミッションとしては、今の旅行をもっと豊かにもっと快適にできないかなと思っているんです。
今の旅行業界ってインターネットを活用してもっと良くできると思っているんですよ。例えば、ツアーとか旅行をする時に使うものって最大公約数的で、みんなが行きたいと思っているところで、どの旅行会社に行っても同じような観光ツアーが売ってます。なので、もっと個人のニーズを満たしたものが作りたいなと思ってます。
そこで、個人のニーズを満たせるのは誰かっていうことを考えました。例えば、中国に行きたいとするじゃないですか。その時に中国のことを一番良く知ってるのは中国に住んでる人とか中国が大好きで中国によく行く人だと思います。だから、自分が中国に行きたいと思ってこういう旅行がしたいっていうことをあげると、中国に関係のある人からそれだったらこういうところがありますよって教えてもらえるような、そういう場所を作りたいと思っています。
―それはそういう情報を提供する側のモチベーションっていうのはどう考えてるの?
いろいろあると思いますが、1つは郷土愛的なものです。自分の友達がが宮崎に行きたいって言ったら、宮崎のことをすごく紹介すると思うんですよ。自分の故郷なんで。その気持ちはくすぐりたいんですよね。
―郷土愛の話はいいねー。おれらも五ヶ瀬の話とかで知ってることがあればめっちゃ書くと思うし。浄専寺のしだれ桜が良いですよとか、夕日の里が良いですよとか。あとはそれこそ学校の生徒に書いてもらったり写真撮ってもらったりしたら面白いんじゃない。それは誰か仲間の人とやるの?
そうですね。一緒にやる人は私が入社2年目に東京に来た時に一番お世話になった広告代理店の方です。その人も会社を辞めてて、自分が会社を辞めると言ったら、「一緒にやりたい」って言ってくれて。
―収入が入ってくるまでどうやって食っていこうと思ってるの?
貯金と…あとは今カレー屋を始めようと思ってるんですよ(笑)
―え、カレー!?なんでカレー屋?
そのパートナーの人がカレーを作るのがめちゃくちゃうまいんですよ。売れるレベルなんで、昼間はカレーを作ってやっていこうかなと(笑)どうなるか分かんないですけどね。カレー屋で社名とかも売っていこうとは思っているんですけど。
―面白いねー。それは楽しみやねー。
楽しみですけど不安でたまらないですけどね。最近あんまり寝られないですけどね。
―そこのリスクをとれるのはすごいよね。
今回は以上です!
次回は起業のことについて聞いていきます。
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