2012年2月2日木曜日

今頑張って勉強する理由&学びの森は進学校かどうか

■コメント頂きました
先の記事のコメント欄で、こんな意見を頂きました。
しばらくは地道に書いていこうと思っていたので
こうした形でさっそく反応があったのはとても嬉しかったです。
しかもてげな素晴らしい内容でした。


■コメントの内容
コメント欄の内容を転記します。

自分も在校生に伝えたい熱い思いがあります。

それは「今頑張って勉強する理由は社会人になって気付くということ」
また、「学びの森は進学校なので進学出来なかったら人生変わると言うこと」
これにつきましては自分の経験からです。
卒業時、進学も浪人もしない
髪染めて、携帯買って、免許をとることしか頭にありませんでした
家が貧乏で大学落ちたら仕事探してと言われ
簡単にバイトや仕事見つけて、役場や市役所の職員になろうと思ってました。
しかし、どのバイト先も「新卒の子が入ってくるからバイトとってない」
や「今の時期小林えびのは就職どころかバイトもないよ」
と言われ続け、新卒の意味
正社員とバイト、派遣社員の違いもわからぬまま
派遣社員として大分や沖縄で働き、
臨時講師(←まあさ先輩の紹介)として五ヶ瀬に帰って来るもトラブルを起こし
地元えびの市に帰りスーパーの荷出しとパチンコ屋スタッフという
学歴のいらないフリーターでした。

この経験から自分は在学中に進学をあまくみていたこと
進学出来なくてもバイト始めればなんとかなると思ってたこと
大学のランクを無理して上げてたこと
プライドが邪魔して頭の良いふりをしていたこと
を今でも反省しています。

特に在校生の中で、派遣社員や正社員が何か
新卒と中途採用の違い
などをつたえなければ
「なぜ今受験勉強をするのか」
が分からないと思います。

特に具体的な夢や将来について考えてない生徒には
伝えるべきだと思います。

自分も機会さえあれば
在校生に伝えたいと思いました。

2001年入学 進学も浪人もしなかった卒業生より



■勉強する意味
自分はえびの市の隣の小林市出身、
しかも、卒業したのが2001年ということで
何か縁を感じるところがあるんですが、それはそれとして、
このコメントは非常に大事なポイントをついていると思います。

それは、「勉強する意味って何なの?」という
問いに対する答えをどう考えるかという点です。

これはこれで非常に深く大事な内容なので
しっかり考えていきたいと思います。
(また何回かに分けて記事を書くことになると思いますが…)

ポイントとなるのは、以下のような点です。
  • 勉強する意味はあるのか、ないのか
  • あるとしたら何だと考えるか、その意味に、いつどうやったら気づけるのか
  • ないとしたらどうしたらいいか
  • その上で、在学中にどう考えを持って勉強に臨むと良いのか
  • 大学進学に対してはどう考えればいいのか
また、これとは別に、
そもそも勉強する意味の有無という問いの設定は適切なのかどうなのか
ということも考察していきたいと思います。


■学びの森五ヶ瀬中等教育学校は進学校なのか
次回以降の記事で、頂いたコメントに対して関連する話も書いていきますが
まず、次回以降の記事でうまく拾えなさそうなところについて
ここで1つ気になる点を書いておきます。

それはどういうところかというと、
「学びの森は進学校なので進学出来なかったら人生変わると言うこと」
というところですね。

僕は、そもそもの開校理念からいっても
学びの森はいわゆる「進学校」ではないと思っています。
(少なくとも僕はそう思っています)
なので、僕は、自分の大学合格実績が学びの森の進学実績として
宣伝に使われることに対してはかなり抵抗感がありました。

第一に、学びの森は進学校ではないし、
もしそうなったら、五ヶ瀬にあの学校がある意味はないと思います。
(なお、ここでいう「進学校」とは、大学合格を第一に、あるいは、
ほとんどそれのみを考える学校という意味で使っています。)

一方で、特に学外からは進学校とみなされる向きも多いと思います。
また、学校関係者の中で、生徒自身もそう思っているかもしれませんし
進学を期待して子供を入学させた親御さんもいるかもしれません。
異動でこられてくる先生方も進学重視の学校から来られることもあるので
基本的にはそういう考え方で物事を進められることも多いと思います。

そうした中で、学びの森五ヶ瀬中等教育学校がどういう学校を目指したらいいのか
というテーマは非常に重要で、かつ、大きなものなので
稿を改めて考えていきたいと思います。

なお、学びの森が進学校であるかないかとは別に
就職の問題を考える上で大学に行った方が良いかどうか
という点については、もちろん個々人のケースにもよりますが
僕としては、少なくとも今の段階では
大抵の場合は行っといた方が良いと思います。

これは、学びの森が進学校ではないという考えと
一見矛盾するように見えるかもしれないので
ちょっと説明が必要かもしれませんね。
この点は、次回以降のテーマとも関連するので
その中で詳しく書いていきたいと思います。

2 件のコメント:

  1. 自分の意見が記事になってて驚きました。

    まぁ特に勉強する意味については
    将来なりたい仕事、行きたい大学がフワフワしてる生徒にはとても必要な答えとなります。

    土木業や工場で働いても結局勉強が必要ですし
    自分も今医薬品の試験勉強中です。
    それに公務員として働くにはセンターより難しいレベルの教養試験しかも倍率高めを受けなければなりません

    勉強せず、生徒会活動や地域交流、部活に打ち込みすぎると推薦で大学受験に頼る形になります。
    そのまま大学で同じスタイルで生活しても勉強についていけず、中退が目に見えてます

    だからこそ、今勉強する必要があるのです。
    特に勉強して得することとして
    奨学金や特待生があります。
    家庭が余裕がない方、自分もそうでした。
    特待生や授業料割引で入学出来る専門学校もありました。勉強すれば得をします。

    あと進学校ということですが
    大体進路指導室に就職に関する資料が
    見当たらない。
    あと、学校で講義する方も大卒ばかりで
    大学進学、短大進学が当たり前の感覚で
    先生もセンターに物凄い気合いを入れてる。

    それにすぐに社会に出でも大丈夫な生徒はほとんどいないと思います。
    社保と国保の違いや雇用保険がついてるついてないの違い、車を購入した際の年間維持費など

    社会人の出費も知る必要があると思います。

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  2. コメントありがとうございます!

    いくつか論点があると思うんですが、
    まず、勉強する意味については
    あげてもらったメリットについては同感です。

    奨学金や特待生の点について
    勉強したほうが得ができるという点は同感ですし、
    結局どこに行っても勉強が必要というのは
    そのとおりやと思います。

    ただ、得があるから勉強するという考え方は
    あまり長期的には良い結果を産まないのではと思っています。

    一方、将来なりたい仕事や行きたい大学がフワフワしてる場合には
    「とりあえず」大学に行くというのは
    悪い選択肢ではない、というか、ベターな選択肢だと思うので
    そのために勉強するという考え方はあると思います。

    しかしながら、これには説明が必要なのと、
    ちょうどブログの記事の方で考えて書いていこうと
    しているところだったのでそちらで書いてきますね。

    次の論点として、
    生徒会活動や地域交流、部活に打ち込んで、
    そのスタイルで生活しても
    大学中退が目にみえているという点については、
    僕は必ずしもそういうことはないんじゃないかと思います。

    そうした活動に打ち込んできた人でも
    大学でも十分にいろんな活動をして
    かつ中退せずに卒業していく人はたくさんいます。
    そのせいで中退した人を
    少なくとも僕は見たことはないです。

    また、大学でも部活をやっている人は
    部活が最優先の生活になるので
    授業も大変そうですが、それで中退するかというと
    そうとは限らないと思います。

    むしろ、五ケ瀬では、
    生徒会活動や地域交流、部活に打ち込む
    というところに意義があると思います。

    ここは、次の論点にも関連するんですが、
    進学校かどうかという話については
    あるべき姿と現状の話を分けた方がいいかも知れませんね。

    僕の場合はあるべき姿として、
    大学進学だけを考える学校になったとすると
    五ヶ瀬中等教育学校の存在意義は薄いなと思います。

    大学進学ということを考えれば
    圧倒的に都市部の方が塾や情報の流通などの面で有利です。
    そこで勝負しても五ヶ瀬としての付加価値にはならないと思います。

    ただ、それはそれとして、現状が進学校みたいになっている
    という話はあるとは思っています。

    それは開校当時の理念がどのくらい今も体現されているか
    という点に関わってきて、今学校にいない自分の目からは
    あまり判断ができないのですが、
    もしそうなっているとすると、意味がないというか
    もったいないなとは思います。

    ただ、進路指導室は大学に関する資料ばかりで
    先生も大卒ばかり、センターに気合を入れるっていうのは
    普通科であれば五ヶ瀬に限らず
    どこの学校もそんな感じなんじゃないでしょうか。

    あと、最初にも述べたように、
    進路についてよく定まっていないなら
    とりあえず大学に行っておく方が良いと思いますし、
    そういう観点からは大学進学ベースの進路指導
    というのは別に変な話じゃないと思います。

    最後に、社会人の出費についてという論点については
    知っておいた方がいいという点は賛成です。
    ただ、これは世間知に関する話なので
    どっちかっていうと、家庭で保護者から
    教わった方がいいんじゃないかと思います。

    むしろ、学校の先生にこれをカバーしろと求めるのは
    酷じゃないかなと思います。
    ただ、五ヶ瀬の場合は保護者と話をする機会が減るので
    そこをどうカバーするかという点は
    考えていかないかんとは思います。

    僕は卒業してから結構時間が経ってるので
    ちょっと的はずれな意見になってるかもしれませんし、
    コメントの意図を十分に汲み取れてない場合もあるかと思うので
    もし何かちょっと違います!ということがありましたら
    ぜひ遠慮なく指摘してくださいm(_ _)m

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