前回に続き、
「宮崎県立五ヶ瀬中学校・高等学校(6年一貫教育)にかける思い」
という手記の掲載です。
(著者は五ヶ瀬中等教育学校の設立に携わった故児玉郁夫先生です)
前回までの記事はこちら(この手記の詳細については以下の記事を参照してください)
- 宮崎県立五ヶ瀬中学校・高等学校(6年一貫教育)にかける思い―「はじめに」
- 宮崎県立五ヶ瀬中学校・高等学校(6年一貫教育)にかける思い―「中学・高校の一貫教育への期待」
- 宮崎県立五ヶ瀬中学校・高等学校(6年一貫教育)にかける思い―「五ヶ瀬中学校・高等学校の芽生え」
- 宮崎県立五ヶ瀬中学校・高等学校(6年一貫教育)にかける思い―「松形知事の決断」
前回の松形知事の決断を経て学校設置の決定後、
設置に当たっての具体的な検討過程が描かれています。
<学校設置にあたって>
学校設置が決定した平成2年(1990)に、「学びの森学校(仮称)」設置検討委員会が発足、翌年に有識者、PTA関係者を加えた構想協議会に切替えて、基本理念、学校・寮の運営、入学選抜方法、施設・設備等の協議が行われた。
その結果、感性と感動を身につけた野性味豊かな人間の育成、個性を重視した選択科目と指導者の確保、地元中学校との整合性、学力試験を課さない選抜のあり方、男女比の問題、寮におけるハウスマスター制の導入等の方針が策定された。
その間、県教委ではこの学校に対するアンケート調査を行い、県民の期待を裏づける結果と応募者確保の十分な手ごたえを得ていた。協議中、種々の問題指摘があったが、中でも小卒直後の女子を、母親から話して生活させることへの不安が、かなり協議の中心になった。
しかし、現代の女子は男子よりむしろ積極性があり、自立している者が多いこと、思春期の身体的変化については、養護教諭、寮母、ハウスマスター(教諭夫婦が専任で寮に常駐)によって、最大限の努力をすることで結着した。
今一つは、入学定員に占める男女比の問題であったが、委員や県議会の思惑もあって、男子7対女子3に設定されたが、現実には男子とほぼ同数の応募者があることから現状は6対4の割合で推移している。
今回は以上です。
0 件のコメント:
コメントを投稿